本講座はまず座学で渋谷の街をみる視点(街並み・地図への視点・歴史的な背景など)を学んだあと、松濤を散策し、渋谷を再発見することを目的に行われました。
街歩き編は現在取り壊し中の東急本店そばにて、スタートです。
本日の行程の説明を受けています。
まずは松平恒夫邸跡 を訪れました。
旧会津藩主松平容保の六男で外交官だった松平恒雄邸跡。
1947年に東京都はこの地を買い上げ、かつては東京都知事公館として使用されました。
その時の名残として右側に警備員の詰め所が残っています。
その後、2008年には売却が決定し、2020年に解体。現在は更地になっています。
松平恒雄邸跡の隣には大山稲荷神社がありました。
宇田川支流跡です。現在は暗渠になっています。
三島由紀夫邸跡です。現在は駐車場になっています。
鍋島松濤公園に到着しました。
江戸時代には紀州徳川家の下屋敷があり、明治時代に佐賀藩の鍋島家に払い下げされました。
鍋島家はこの地に松濤園という茶園を開きましたが、その後閉園。
現在の松濤という地名はこの茶園に由来するそうです。
続いて、小説家の大岡昇平邸跡を訪ねました。
現在は別の建物に建て替えられています。
かつて神泉谷(しんせんがやつ)といわれた地域を通ります。
神泉駅の近くに「弘法大師 右神泉湯道」と書かれた石碑があります。
ここにはこんこんと湧き出る泉があり、弘法大師の弟子の僧が浴室を建て、湯治場として村人に入浴を勧めたといわれているそうです。
明治時代になると、渋谷の住人である佐藤豊蔵氏が浴場の経営権を得て、弘法湯を開いたとのこと。
かつの弘法湯は現在、カフェ・ド・ラ・フォンテーヌという喫茶店になっています。
当日はご主人の佐藤さんからもご挨拶をいただきました。
2025年6月24日放送のNHK「新日本風土記」で紹介されるそうです。
いつも見慣れた風景も見方を変えるといろいろな発見があります。
今後も皆様の学びの好奇心を満たす一助となれるような講座を企画していければと思います!
ハチコウ大学講座
ハチコウ大学講座「渋谷の街を知ろう~「松濤の街並み」を歩く」を開催しました
公開日
令和7年 6月03日(火曜日)
